お江戸の実家では、お元日の朝は家族揃ってお祝いすると決まっていた。
祖父がいた子供の頃は、まずは書を読み上げることから始まり
年長者から順に大きな器で、おとそで新年のご挨拶。
大人になってからも、年末年始に旅行に行くことは無かったし
ボーイフレンドや友人達と年越しをしても、翌朝には先に帰っていた。
それが、当たり前だった。
竜宮城へ越して来てからは、お元日のお祝いは簡単に済ませ
三が日中に行く実家のご馳走を目当に、御年賀を持参し帰った。
それが、今年初めて、生まれて初めて、お正月のご挨拶をしなかった。
兄妹のスケジュールが合わず、「わざわざ来なくてもいいわよ」とのこと。
母上も夫婦二人分の用意だけで済み、大晦日をのんびりと過ごせたよう。
生まれて初めての事に、3日を過ぎると何となく落ち着かなくなり
「今年、大丈夫かな...」と何だか不安になり、年明け早々実家へ何度も
電話をしてしまった。
家族全員におめでとうございますを言わないと、何だか落ち着かない。
やっぱり日本人なのだなぁ。